経営セーフティ共済の裏ワザを使った節税を徹底解説!経費化の具体例をご紹介!

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この記事では、経営セーフティ共済で使える節税の裏ワザについてご紹介します。

節税商品の王道中の王道として有名な経営セーフティ共済ですが、かつては倒産防止共済と呼ばれていたため、現在でもその呼び名で親しまれている面があります。

この記事では、経営セーフティ共済の裏技やメリットデメリットについてまで詳しく解説するので、節税で損したくない人はぜひ最後までご確認ください。

目次

まずは確認!経営セーフティ共済は活用すべきお得な制度

経営セーフティ共済はこんな制度
  • 無担保・無保証で掛金の10倍まで借入可
  • 取引先が倒産後すぐに借入可
  • 掛金を全額損金又は必要経費にできる
  • 解約手当金を受け取ることができる

経営セーフティ共済は上記のような特徴を持つ中小機構が運用する制度です。

この記事では経営セーフティの制度内容・お得に使える裏ワザ・メリットデメリットもあわせてご説明していきます。

ただ加入するだけではなく、会社の状況に合わせた裏ワザを使って利用することがポイントです。

経営セーフティ共済を上手く活用することで、会社にとって大きな節税対策の1つとなるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

次の章ではもう少しだけ詳しく制度を確認しておきましょう。

経営セーフティ共済とはどんな制度?加入対象は?

そもそも、経営セーフティ共済とはどのような制度なのでしょうか?

経営セーフティ共済は「中小企業倒産防止共済制度」とも呼ばれており、その名の通り取引先が倒産してしまったときに中小企業の連鎖倒産を防ぐための、法人や個人事業主に向けた制度です。

具体的には預けている共済金の10倍を借り入れることができる制度で、最大8,000万円まで借りることができます。

いざという時に、無担保・保証人無しで借入ができるだけでなく、掛け金を損金に算入することもできます。

経営セーフティ共済には加入条件があるので、対象に当てはまるかどうか次の4点をチェックしましょう。

  1. 継続して1年以上事業を行っている中小企業者
  2. 資本金の額または出資の総額が5,000万円~3億円以下(業種による)
  3. 常時使用する従業員数が50人~900人以下(業種による)
  4. 企業組合、協業組合、共同生産、共同販売等の共同事業を行っている事業協同組合、事業協同小組合、商工組合

対象となる場合がほとんどかと思いますが、詳細は「独立行政法人 中小企業基盤整備機構」のHPに記載があるのでチェックしてみてください。

次の章からは、お待ちかねの経営セーフティ共済の裏ワザについてご紹介します。

経営セーフティ共済を最大限活用する裏ワザ5選

  1. 掛金の積み立てを利益が多い年にする
  2. 解約手続きを利益が少ない年にする
  3. 解約後再加入する
  4. 掛け金を一括払いする
  5. 役員報酬の一部を退職金の積立にする

ここからは、経営セーフティ共済を最大限に活用できる裏ワザを5つご紹介していきます。

裏ワザを上手く活用することで、ただ加入するだけでは得られない節税対策としての効果があります。

ちょっとした工夫で節税ができるので、経営セーフティ共済に加入される場合はチェック必須です。

経営セーフティ共済の裏ワザ①:掛金の積み立てを利益が多い年にする

経営セーフティ共済で掛金の積み立てを始めるときは、会社の利益が多い年にしましょう。

経営セーフティ共済で積み立てた掛け金は、法人なら「損金」、個人事業主なら「経費」に上げることができます。

損金や経費に算入することで、当然その年の課税所得を減額することが可能です。

中小企業は課税所得が800万円を超えると、800万円以下と比べると税率が10%程度高くなってしまうので、課税所得が800万以上になりそう…というタイミングがあればよりベストです。

経営セーフティ共済の裏ワザ②:解約手続きを利益が少ない年にする

経営セーフティ共済の解約をする場合は、会社の利益が少ない年にしましょう。

経営セーフティ共済を解約したときに受け取る解約金については、すべて雑収入として扱われてしまいます。

よって解約金が増えることでその年の会社の利益が上がるので、その分税金も多くかかるのです。

解約のタイミングによって支払う税金額も変わってくる可能性があるので、解約時期には注意しましょう。

経営セーフティ共済の裏ワザ③:解約後再加入する

経営セーフティ共済は、一度解約をしても再度加入することが可能です。

掛金の上限である800万円まで預けると、それ以上は預け入れができず損金や経費として扱うことができません。

また利益が少ない年があったので、このタイミングで解約したい!というときもあるでしょう。

何らかの理由で解約したあとも、経営セーフティ共済に再加入して、再度掛金として積み立てることが可能です。

解約後はタイミングを見て再加入し、引き続き節税対策を行いましょう。

経営セーフティ共済の裏ワザ④:掛け金を一括払いする

経営セーフティ共済での掛金は、前納制度を活用することで一括で1年分の掛金を支払うことが可能です。

決算日の1ヶ月前までに申し込み手続きをして、1年分の掛金を前払いをすることで、その事業年度に全額損金算入ができるのです。

月の最大積み立て金額が20万円なので、12ヶ月分である240万円を一気に損金として扱えます。

また、掛け金を前納することで、前納月数1ヶ月あたり1,000分の0.9の相当額が戻ってきます。

少額であってもお金が戻ってくるのは嬉しい制度ですね。

1年間20万円ずつ積み立てしていた場合は、前納分と合わせて年間最大480万円の損金算入も可能なので、決算前に思ったより利益が多かった場合、大幅に利益を圧縮できる裏ワザです。

経営セーフティ共済の裏ワザ⑤:役員報酬の一部を退職金の積立にする

役員報酬の一部を経営セーフティ共済へ積み立てし、その金額を退職金に充てることで節税効果を高めることができます。

退職金は一括で経費にできますし、いつ頃支払うかという予想が立てやすいです。

解約時に返金される積立金額と退職金を相殺することで、支払う税金を計画的に抑えることができます。

また役員報酬の一部を積み立てることで、本来役員報酬にかかる税金や社会保険料を抑える効果もあります。

あらかじめある程度予想と計画を立てた積立をすることで、将来の税金対策にも繋がる裏ワザです。

経営セーフティ共済の4つのデメリット

  1. 解約返戻金は課税対象になる
  2. 再加入時6ヶ月は貸付を受けられない
  3. 借入時10%が掛金から減額される
  4. 40ヶ月未満の解約は元本割れする

ここからは、経営セーフティ共済のデメリットについて4点ご説明していきます。

デメリットを事前に知っておくことで、加入を検討する判断材料となります。

いいところだけでなく、デメリットを含めた全体を知っておくことが大事です。

経営セーフティ共済のデメリット①:解約返戻金は課税対象になる

経営セーフティ共済を解約した際にもらえる「解約返戻金」は課税対象になります。

受け取り時には雑収入になるので事業所得に含まれ、解約返戻金を受け取った年は課税所得が増えてしまうのです。

受け取るタイミングを考えないと税金を多く支払うことになってしまうので注意が必要です。

利益が少ない年に受け取るなど、しっかり事前に計画を立てることで、課税所得を抑えることが可能です。

経営セーフティ共済のデメリット②:再加入時6ヶ月は貸付を受けられない

経営セーフティ共済は解約後も再加入ができますが、その場合6ヶ月間は貸付を受けることが出来ません。

貸付ができるようになるまで期間が空くので、すぐに貸付を受けたいと思う場合は再加入は考えた方がいいかもしれません。

すぐに借りたいわけではなく、節税の為に再加入される場合は特に問題ありません。

経営セーフティ共済のデメリット③:借入時10%が掛金から減額される

経営セーフティ共済は取引先の倒産時に無利子・無担保で借入ができますが、その際10%が掛金から減額されてしまいます。

もし多額の金額が必要になり、掛金総額の10倍を借入した場合は、積み立て金の全額が無くなってしまうのです。

無利子・無担保で借入ができるのは大きなメリットですが、同時に金利のデメリットについても知っておく必要があります。

借入をするときには税理士などの専門家に相談の上、計画を立てると安心です。

経営セーフティ共済のデメリット④:40ヶ月未満の解約は元本割れする

経営セーフティ共済の解約は基本的にいつ行なっても問題ありませんが、40ヶ月未満で解約すると元本割れします。

40ヶ月以上経ってからの解約の場合は、積み立て金額の全額が戻ってくる仕組みですが、12ヶ月~39ヶ月後だと80~95%、12ヶ月未満だと掛け捨てとなるので金額は戻ってきません。

よっぽどなことが無い限り、1年経たずに解約をすることは無いとは思いますが、解約期間には注意が必要です。

12ヶ月を超えると自己都合の解約でも80%以上は戻ってくるので良心的ではありますが、元本割れすることに変わりはないので、積み立てする金額を考えて無理のない利用が大事です。

経営セーフティ共済の4つのメリット

  1. 「一時貸付金」の借り入れが可能
  2. 借入れまでのスピードが早い
  3. 掛け金を経費・資産にできる
  4. 解約手当金がある

ここからは、経営セーフティ共済に加入した際のメリットについて4点ご説明していきます。

経営セーフティ共済に加入すると、節税以外にも様々な恩恵が受けられます。

経営セーフティ共済のメリットについて理解を深めて、利用しましょう。

経営セーフティ共済のメリット①:「一時貸付金」の借り入れが可能

取引先が倒産していなくても、臨時の事業資金が必要となった場合に、解約手当金の95%を上限で借り入れが可能な「一時貸付金」があります。

大きな取引などで臨時で資金が必要になったときに嬉しい仕組みです。

無担保・保証人不要の上、利率は0.9%とそう高くないので、いざというときにも安心です。

具体的に借り入れができる金額は、30万円以上・5万円単位で、掛金納付月が12ヶ月を超えると利用可能です。

返済期間が1年間ということと、返済期日を過ぎてしまうと違約金がかかってくるので注意が必要です。

経営セーフティ共済のメリット②:借入れまでのスピードが早い

経営セーフティ共済は、取引先の倒産などにより売掛金の回収が困難になった場合に、すぐ借入れをすることができます。

事業者との取引が確認でき次第、すぐに借入ができるので、資金繰りに困った場合にも迅速に対応してもらえるので安心です。

万が一取引先が夜逃げしてしまった場合だけ、対象外になってしまいますが、倒産・災害などその他の事案は対象となります。

共済金の借入金は掛金の10倍まで可能なので、最大金額の800万まで積み立てているとすると、8,000万円まで借入が可能です。

経営セーフティ共済のメリット③:掛け金を経費・資産にできる

経営セーフティ共済の掛け金は、全額「経費・損金」もしくは「資産」にすることができます。

1番のメリットとして挙げられるのは、個人事業主であれば掛金を「経費」に、法人であれば「損金」にできることです。

損金にすることで利益を抑えて課税所得を少なくするので、結果的に節税へと繋がります。

また、実は掛け金は資産計上にすることも可能です。

資産にするメリットとしては、金融機関から融資を受ける為財務諸表を見せるときに、経営セーフティ共済に加入しているというアピールができます。

営業利益が上がることで、融資が受けやすくなるのです。

後に法人税申告書で減算調整をすることで、損金に算入した場合と税効果は同じになるので安心です。

経営セーフティ共済のメリット④:解約手当金がある

経営セーフティ共済を解約した場合には、解約手当金が戻ってきます。

納付月が40ヶ月以上と短い期間で全額返金されるのは嬉しい仕組みです。

戻ってきた金額は利益が少ない年や退職金を支払う年に相殺することで、課税所得を抑えることができます。

解約には、契約者が解約する「任意解約」、法人解散などで自動で解約される「みなし解約」、契約者の不正行為などで起こる「機構解約」の3種類があります。

基本的には任意解約になるとは思いますが、機構解約であっても40ヶ月以上経った場合の解約金割合は95%とかなり多いです。

経営セーフティ共済の裏ワザや費用化についてまとめ

この記事では経営セーフティ共済をお得に利用できる裏ワザ・メリット・デメリットなどについてご説明しました。

経営セーフティ共済は、裏ワザをフルで利用することで制度をお得に使うことができます。

特に、法人設立・雇用・退職金など払戻予定時期に大きな経費を使う予定があれば、利用価値は非常に高いと思います。

メリット・デメリットを天秤にかけたときに、メリットが会社にとって大きければ、取り入れる価値はあるのではないでしょうか。

経営セーフティ共済をお得に利用するために、計画をしっかり立てて適切なタイミングで積み立て・解約・借入を行いましょう。

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