現在税理士を雇っているものの、税理士を変更したいと思っている経営者の方は一定数いるのではないでしょうか。
税理士選びは、効果的な節税を行うために非常に重要です。
実際、税理士を探している人のうち半分は新規ではなく変更が目的ともいわれています。
この記事では、税理士を変更する時の断り方について詳しく説明していきます。
また、変更する際のメリットやデメリットなども順に紹介していきますので、変更しようか迷っている方はぜひ最後までお付き合いください!
税理士の変更についてのネット上の2つの悪い評判や口コミ
税理士を変更したいと考えるものの、実際に変更した方の口コミについてはあまり聞いたことがなく、不安が大きくなってしまっている方もいらっしゃるかと思います。
そこで、初めに税理士変更における悪い事例に関するツイートを紹介します。
では早速、税理士変更を考えている人は、どんな理由から変更しようと考えたのか、また実際に変えてみてどんな不具合があったのか順に見ていきます。
税理士変更の悪い口コミ①:傲慢で相談しにくい
1つ目の口コミは、担当の税理士が傲慢で態度が大きく、相談をしにくいというものです。
相談したい時に相談できないというストレスは、大きなものであり信頼関係も築きにくいでしょう。
加えて、急に税務署の職員が来て会社の税務調査を始めるなどの緊急事態の際に、信頼関係ができていない場合うまく対応できず税務署の職員に怪しまれてしまう場合もあるかもしれません。
普段から何でも相談できる関係を作っておくことで、こうした緊急事態にも対応できるのです。
税理士への相談のしやすさは利益に直結しますので、傲慢な態度をとらず親身に相談に乗ってくれる税理士を選ぶことが重要だと言えます。
税理士変更の悪い口コミ②:顧問契約変更時に嫌がらせを受ける
2つ目の口コミは、 税理士変更時に、前任の税理士から変更の腹いせとして嫌がらせを受けるというものです。
新しく税理士と顧問契約をするとき、前任の税理士からの引き継ぎが必要になります。
ほとんどの場合、スムーズに前の税理士から必要書類や情報を引き渡してもらえますが、こちらのツイートのように、引き継ぎに必要な書類や情報を返してもらえない事があります。
顧問先が減ってしまうことや、自分の過去のミスを隠蔽したいという気持ちから、このような行動をとってしまう税理士も実際にいるようです。
税理士を変更することのネット上の5つの良い評判や口コミ
税理士変更のデメリットを2点紹介しましたが、税理士変更にはデメリットを跳ね除けるような様々なメリットがあることも事実です。
この章では、ツイートを引用しながら実際に税理士変更をした人のポジティブな口コミを5つ紹介していきます。
税理士を変えたい、でもやはり変更には踏み切れないという方は、実際に思い切って税理士を変更した人の口コミを参考にしてみてください。
税理士変更の良い口コミ①:波長が合う
まず初めに、前任の税理士よりも波長が合う人と仕事ができるという点です。
人間的な相性が合う人とお仕事をすることで、相談がしやすくなり些細な不安も解決することができます。
税理士は自社の経営におけるパートナーとして動いてもらうため、気が合う人を見つけることができたら理想的ですよね。
税理士変更の良い口コミ②:自社の業種に詳しい
2つ目に、自分の仕事について詳しいという点が挙げられます。
自社の業種に絡んだタイムリーなアドバイスをくれるのはもちろんのこと、新しい取引先を紹介してくれる可能性もあり、会社にとって大きなメリットであるといえます。
全ての分野を担当できそうな税理士にも、皆様が想像する以上に得意分野、不得意分野といったものがあるものです。
例えば、税務署に一定期間勤務して税理士になった人は、税務署で担当していた税目には詳しいですが、担当していない税目についてはあまり詳しくないということがあります。
税理士を雇うにはかなりのお金がかかりますし、専門知識を持ち多くのアドバイスをくれる税理士の方がコストパフォーマンス的にも良いでしょう。
税理士変更の良い口コミ③:仕事が丁寧
3つ目に、仕事が丁寧でミスが少ないという点です。
こちらのツイートのように、顧問先が多い税理士は業務過多で対応しきれないこともあるようです。
ただ、高名で顧問料の高い税理士ほど仕事が丁寧であるわけではありませんので、面談などをして実際にコミュニケーションをとるなかで判断することをお勧めします。
税理士変更の良い口コミ④:節税を提案してくれる
4つ目に、優秀で親身な税理士は節税について積極的に提案をしてくれるという点です。
税理士を雇っても、意外に節税効果がなかったという方もいるのではないでしょうか。
知識豊富で親身な税理士お願いすることで、会社にメリットが生まれます。
節税対策をしっかりと行う税理士を選びたい方は、事前に「節税をしっかり行いたい」と伝えて担当の税理士候補を絞っていきましょう。
なぜなら、グレーゾーンの判断が分かれる部分で過度に保守的になっている税理士はこの時点で去っていってくれるからです。
税理士変更の良い口コミ⑤:的確に回答してくれる
こちらの質問に対して要領を得ない回答ばかりですと、的確な回答をくれる税理士に比べて、一つの業務に多くの時間を割くことにもなりかねません。
税理士と関わる際には、ただでさえ会議室の用意や、社長や経理担当者の拘束という負担がありますので、一つ一つの質問に端的に答えてくれる税理士が良いでしょう。
税理士を変更することの良い評判や口コミまとめ
・波長が合う
・自社の業種に詳しい
・仕事が丁寧
・節税を提案してくれる
・的確に回答してくれる
この章では税理士変更のメリットについて紹介しました。
税理士変更は少し手間がかかりますが、それを乗り越えれば多くのメリットがあるといえます。
税理士の変更にはこんな2つのデメリットが…
続いて、税理士変更のデメリットについて端的に紹介します。
実際に変更した人は、どんな不具合があったのでしょうか。
税理士変更のデメリット①:威圧的で面倒
1つ目に、変更を申し出た際に威圧的な態度をとられ、税理士の変更を渋られるという点です。
契約を解除するということは、税理士からすれば顧問先が減るということになり、税理士側の利益に大きく関わってくるからです。
この場合、変更の手続きがスムーズにいかないことがあり、厄介なケースとなります。
税理士変更のデメリット②:税理士からの嫌がらせ(税理士会に相談する)
2つ目に、威圧的な態度を通り越して、税理士から嫌がらせを受けることが稀にあるといいます。
例えば、後任の税理士への引き継ぎの際に必要な情報や書類を引き渡さないというケースです。
この場合、税理士会に相談することをお勧めします。
税理士会には、綱紀監察部(こうきかんさつぶ)と呼ばれる苦情相談室があります。
税理士会は税理士の品位保持を目的として作られた組織であり、税理士会から指導があった場合、税理士は対応しなければなりません。
万が一嫌がらせを受けるようなことがあれば、税理士会に問い合わせをしてみることも検討しましょう。
でも、税理士の変更にはこんな4つのメリットがあります
税理士変更に不安を抱いた方もいるかもしれませんが、やはりそれ以上に税理士変更のメリットは大きいものです。
以下では、税理士変更のメリットについて詳しく解説しますので、変更しようか迷っている方は、是非参考にしてみてください。
【税理士変更前後に起こる変化】
傲慢な態度で相談しにくい → 人間的な相性が合い、相談しやすい
専門領域がなく、アドバイスが表面的 → 自社の業種に詳しく頼りになる
節税にかなり保守的 → 積極的に節税の方法を提案してくれる
見当はずれな回答が多い → Q&Aにずれがなく、スムーズに対応してくれる
税理士変更のメリット①:相談しやすくなる
相性の合う税理士の場合、信頼関係を築きやすいと考えられます。
その結果、少し疑問に思ったことでも気軽に聞くことができ、経営の良きパートナーとなってくれるでしょう。
税理士変更のメリット②:自社の業種に詳しく頼りになる
自社の業種に詳しい税理士に変更した場合、自分が知らない知識を持っていることがあります。
税理士にも、過去の経歴や税理士試験の選択科目などによって、「この税目は得意だがこの税目はあんまり・・・」という得意分野・不得意分野があります。
税理士を選ぶ際は、面談の際に不意に自社の業種に関するマイナーな話題を投げかけて反応を見る・候補となる税理士が発信するコラムやSNSを閲覧して発信内容を確認するなどのふるいがけをしてみると良いでしょう。
税理士変更のメリット③:節税の方法を提案してくれる
優秀で親身な税理士は節税方法を積極的に提案してくれるため、節税効果が見込めるといえます。
せっかく税理士を雇うのなら、多くのコストがかかっている分他の部分のコストは抑えていきたいですよね。
積極的に節税をしていきたい場合、節税に保守的な税理士ではなく、攻めの姿勢の税理士を選ぶのが良いでしょう。
税理士変更のメリット④:見当外れな回答がなくスムーズに対応してくれる
優秀な税理士はこちらの問いかけにずれた回答を答えることもなく、無駄なやり取りを省くことができることでしょう。
これにより業務は効率化され、ストレスなく仕事を進めることができます。
税理士を変更するときの角が立たない上手な断り方
では、実際に税理士を変更するときはどのように伝えたらよいのでしょうか。
万が一前任の税理士が変更に腹を立てて、引き継ぎをしっかりしてくれないとなると、次の税理士が困ってしまいますよね。
暗証番号を教えてくれない、必要な書類を渡してくれないなどの嫌がらせを受けないためにも、 角が立たない伝え方で伝えるのをお勧めします。
例えば、「親戚が税理士になったから」「お世話になっている知人からの紹介を受けたから」などです。
実際、株式会社ミロク情報サービスの「税理士・公認会計士に関する調査」では、税理士を見つけた人の約6割が家族・知り知人からの紹介だと明らかになっています。
よって、これらの理由の場合、嘘っぽさも無く、気持ちよく公認の税理士に引き継ぐことができると思われます。
前任の税理士のミスが多く、腹を立てていたとしても、ここではグッと我慢した方が良いかもしれません。
税理士の変更や断り方についてまとめ
〈税理士変更・断り方のポイント〉
①税理士変更の手続きは少し大変だが、それ以上に大きなメリットがある
例)・人間的な相性の合う人と仕事をすることができる
・節税について詳しいアドバイスをくれる など・・・
②税理士変更のデメリットを減らす工夫をし、最悪の場合の対処法を考える
・税理士変更を告げる言い方に気をつける
・嫌がらせをされた場合、税理士会に相談を
税理士を替えることに対して大きな不安を持っておられる方も多いと思いますが、今担当してもらっている税理士の方に強い違和感を感じる場合、思い切って税理士を変更してみるのも一つの手となります。
「相談しやすい」「自社の業種に詳しい」など、全てのポイントを満たしている税理士を見つけるのはなかなか難しいかもしれません。
しかし、自分が譲れないポイントを外していない税理士を雇うことは、会社にとって大きなメリットがあるため、自分に合った税理士を妥協せず見つけることが重要です。
この記事を読んでくださった方に、末長く付き合っていくことのできる税理士が見つかることを願っております。